リスク回避 risk reduction measure 2003 5 27
今は昔、ある投資家は、競馬の馬券を買おうとしました。
友人に聞くと、2番の馬が強いと言います。
それで、2番の馬に決めました。
ところが、競馬場に行ってみると、
誰も彼も、2番の馬が強いと言い、みんな、2番の馬に決めたようです。
こうなると、投資家は不安になります。
当然、リスク回避を考えます。
しかし、馬券を買ってしまった以上、その馬券を売ることはできません。
こうなると、みんなが強いと言う、その馬が1着になるのを期待するしかありません。
さて、ある日の株式市場にて。
コール(対象となる株価が上昇すると、利益が増える金融商品)、
プット(対象となる株価が下落すると、利益が増える金融商品)があります。
その日、ある投資家は、ある銘柄が有望だと友人から聞きました。
そこで、その銘柄を買いました。
別の友人も有望であると言ってました。
気がつくと、投資雑誌にも有望と書いてあります。
他の投資家も有望と考えて、その銘柄を買うようです。
どうも調べて見ると、みんな、その銘柄を有望と考えています。
誰も、その銘柄に不安があると言う人はいませんでした。
こうなると、みんなが市場において、同一行動を取ることになり、
リスクがあると思いました。
しかも、その銘柄は、その時点でも、かなり上昇していました。
よく調べてみると、移動平均線から、上方かい離していました。
こうなると、投資家は不安になります。
そこで、その投資家は、今度は、その銘柄のプットを買いました。
リスク回避へと動いたのです。
しかし、投資家の不安は、杞憂に終わりました。
みんなの期待通りに、その銘柄は、さらに上昇しました。
そこで、その投資家は、プットを売却しました。